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2009/02/01

菊池寛著 「桃太郎」 ②

昭和3年に 出版されたこの 『日本童話集』。book

当然のことに、「ももたろう」ではなく、旧かなづかいの 「モモタラウ」とある。
挿し絵は、江戸時代の赤本 (子ども向けの絵本)の 雰囲気?タッチ?のものが 3枚(内2枚)

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さて、肝心要の 『おはなし』はというと・・・

先日も 紹介したように、全文 カタカナで 書かれている。

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文が 読みとれるように、原寸大の 画像を 入れてみた。

ふむふむ・・・・・
このあたりの 流れは、現在 語られている 代表的な 書き出しで、特に 興味をひくところは なさそう。think

私は 自慢じゃないが 全くもって 文学に 興味がなかったので、菊池寛の作品は 恥ずかしながら 『恩讐の彼方に』しか 知らない。  しかしながら、その一作品が 私の中で かなり重い感動を 作った記憶が 未だにある。weepshine

童話集が 出版された 昭和3年というと、所謂、日本は 国粋主義・軍国主義路線に立つ時代。  この時代に『恩讐の彼方に』を書いた菊池寛が どのような「桃太郎」を書いているのかが とても興味深かった。up

と言うのも、、、、
「桃太郎」は、時代と共に その「姿」が 作り変えられている『昔話』の 代表選手なのだ。

読み進んでいくと、
なんということはなく・・・
菊池寛桃太郎」は、国定教科書に 出てくる 「桃太郎」だった。

出版年 昭和3年、日本の軍国主義・侵略戦争時代を そのまま表した「姿」となっていた。

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「オニガシマヘワタツテ、オニドモヲ、セイバツシテ、タカラモノヲ、ブンドツテキタイノデ、ゴザイマス。」
 
  中略

モモタラウハ、ヂンバオリヲキ、カタナヲコシニサシ、キビダンゴノフクロヲ、コシニツケ、ソシテ、ヒノマルノグンセンヲ、テニモツテ、タチアガリマシタ。

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少々違う展開を、
『恩讐の彼方に』の心が、ひょっとして 「桃太郎」のその「姿」を 作り変えているのでは?と、思ったりもしたのだが・・・

だから、菊池寛が どうのこうのと 言うのではなく、
この童話集を手にし、あらためて 戦時中の悲惨な状況を 頭に描かざるをえず・・・日本国の汚点とも言うべき 歴史的事実に、少なからず心が痛んだ。。。down

次回、
江戸時代の赤本にみる 「桃太郎」を 紹介します。

よく 知られている 「桃太郎」とは 全然違いま~~~す。
お楽しみに happy01 note

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=参考文献=

小学生全集 第7巻    日本童話集(上)
                    興文社、文芸春秋社  昭和3年9月1日発行

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